soli-soil house 土。地層。 地面に眠るその地域独自のもの。 長い年月をかけて蓄積された土は、気候や自然 現象など様々な要因によって形成されてきた。 地面は歴史、個性を表している。 地球の歴史、大自然を拠り所にした住まい方。 各地域に眠る土が建築に還元され、その土地の 土が町の個性を醸し出す。 土[soil] による唯一の[soli-] 家。 それぞれが独奏者として同じ旋律を奏でる譜面 [soli] の意味を込めて。 掘削土を利用することで残土処理の費用を削減し、地域独自の土が建 築のアイデンティティを形成する。 土の種類や量、地域との相性によって土の利用方法は異なり、地域にあっ た利用方法で掘削される土を利用し、生活を営んでいくことで住まいの ベーシックがつくられていく。 掘削土を設計条件に加えることは、均質化しつつある都市に対する、 一つの個性の形成方法であり、同時に、現代社会に生きる人間が拠り 所にする地球に向き合った根源的な生活のきっかけに成り得るものだ と考える。